パッド印刷版の露光条件と後処理が品質を決める|感光性樹脂版の製作ノウハウと企業選びの正解

# パッド印刷版の製作ノウハウ:感光性樹脂版の露光条件と耐久性向上策
## ポイント1:露光条件の最適化が品質を左右する
パッド印刷とは、シリコン製の柔らかいパッドを使って製品に色を転写する印刷方法です。この印刷方法で最も重要なのが「版」の質です。版がしっかりしていないと、いくらシリコン印刷の技術が優れていても、仕上がりにムラが出たり、色がかすれたりします。
版を作る際に使う感光性樹脂版※は、光に当てることで硬化する特殊な樹脂でできています。この「露光」という光を当てるプロセスが非常に繊細で、露光時間や光の強さが少しズレるだけで、版の品質が大きく変わってしまいます。
実際の製作現場では、露光時間を秒単位で調整します。時間が短すぎると樹脂が十分に硬化せず、すぐにボロボロになってしまいます。一方、長すぎると細かいディテール(細部)が失われてしまい、特に細い線や小さな文字がつぶれます。
私の経験では、原稿のデザインや使用する樹脂の種類によって最適な露光時間は異なります。シリコン印刷でも版の質が違えば、同じデザインでも仕上がりに差が出ます。だからこそ、製作委託先を選ぶ際には、その企業がどの程度の露光管理をしているかを確認することが大切です。試し刷りをさせてもらい、実際の仕上がりを見ることをお勧めします。
## ポイント2:耐久性を高めるための後処理技術
せっかく作った版も、すぐにダメになってしまっては意味がありません。ノベルティーの制作を委託する際に見落とされやすいのが、版の耐久性です。版がどれだけ長く使えるかは、印刷にかかるコストを大きく左右します。
感光性樹脂版の耐久性を高める最も一般的な方法は「硬化処理」です。露光後、さらに追加の光を当てたり、特殊な薬液で処理したりして、樹脂をより堅くします。この処理により、版は数万回から数十万回の印刷に耐えることができるようになります。
実は、シリコン印刷の場合、版の耐久性が直接的に製品の品質にも影響を与えます。版が劣化すると、印刷の精度が落ちて、色のズレや薄い部分が生じるためです。
もう一つ重要なのは「保管方法」です。版は光や熱、湿度に敏感なため、適切に保管しないと、使っていなくても劣化します。大手の制作企業では、恒温恒湿の保管室を持っていることが多いです。物販やノベルティー制作で複数ロットの印刷を予定している場合、版を長期保管する必要があるので、このような環境を整えている委託先を選ぶことは費用削減にもつながります。
## ポイント3:品質管理と企業選びのポイント
パッド印刷版の製作において、最後に重要なのは「一貫した品質管理」です。同じデザインでも、製作時期が違えば、露光条件が変わる可能性があります。季節による温度湿度の変化や、使用機器の経年変化などが影響するためです。
信頼できる制作委託先は、このような変動要因に対して対策を講じています。露光機の定期的な保守点検、樹脂の管理、各工程での検査など、細かい気配りがあるかどうかが差になります。
シリコン印刷を含むパッド印刷の仕上がりに満足するには、版の製作段階での信頼が不可欠です。見積もりの安さだけで選ぶのではなく、製作プロセスについて丁寧に説明してくれるかどうか、試し刷りに対応してくれるかどうかを判断基準にしてください。
物販やノベルティー制作を計画している場合、複数の制作企業に相談して、それぞれの対応を比較することをお勧めします。良い版があれば、その後の印刷工程もスムーズに進み、最終的には理想に近い製品が完成します。
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※感光性樹脂版:光に当たると硬化する樹脂を使った印刷版。紫外線などの光源で露光することで、デザイン通りのパターンが形成される。


