印刷工程のCO2を見える化する企業が選ばれる理由~ノベルティー・パッケージ制作で環境配慮が競争力に

印刷工程のCO2排出量を見える化することの重要性
ノベルティーや商品パッケージの制作を委託する際、多くの企業が品質やコストばかりに注目しがちです。しかし、環境への配慮はもはや企業のイメージを左右する重要な要素となっています。SDGs達成への貢献やサステナビリティ経営が求められる現代において、印刷工程全体でどの程度のCO2が排出されているかを把握することは、単なる環境対策ではなく、消費者からの信頼獲得やブランド価値向上に直結する戦略的な投資なのです。
実は、紙の製造から印刷、配送に至るまでの各段階で異なる量のCO2が排出されています。例えば、シリコン印刷※といった特殊な印刷技術を採用する場合でも、その前工程である用紙選択や製造地までの運送距離が全体の排出量に大きく影響します。透明性を持って「この製品は何キログラムのCO2削減に貢献しています」「環境配慮型の素材を使用しています」と顧客に説明できる企業こそが、現代のビジネスシーンで競争力を持つのです。さらに、こうした情報はSNSやプレスリリースを通じた企業広報の有力な材料となり、社会的責任を果たす企業として認識されるようになります。
※シリコン印刷:シリコーン素材に直接印刷する技術で、耐久性や防水性に優れており、ノベルティーグッズや実用的な商品パッケージの製作に適しています。
削減ステップの実装:材料選びから配送まで
CO2削減を実現するには、印刷工程全体を細分化して各段階での改善策を検討することが不可欠です。まず、用紙選択の段階では、再生紙や森林認証紙(FSC認証紙など)といった環境配慮型素材の採用が効果的です。通常の新紙と比べて、再生紙の使用だけで約30~50%のCO2削減が見込めます。また、薄紙の採用によって輸送時の重量を削減することも、見落とされやすい工夫の一つです。
次に、印刷技術の選択も重要です。シリコン印刷を含む各印刷方法には特性があり、シリコン印刷は耐久性や防水性に優れている一方で、使用するインクの環境負荷も考慮する必要があります。水性インクや大豆油由来のインク、植物由来の環境配慮型インクへの転換は、印刷品質を落とさずにCO2削減を実現できる有効な手段です。こうした小さな選択の積み重ねが、全体のカーボンフットプリント削減につながるのです。
さらに見落とされやすいのが配送工程です。ノベルティーをまとめて製作委託先から送付してもらう際、陸送から海上輸送への切り替え、複数発注の集約による運送頻度の削減、段ボールやプラスチック梱包材の最小化といった工夫も排出量削減に大きく貢献します。また、製作委託先の所在地を選定する際も、自社の営業所や物流拠点からの距離を考慮することで、さらなる削減が期待できます。多くの印刷会社では、こうした各段階のデータを把握していないため、削減可能性について相談する価値があるのです。
制作委託先の選定:削減への姿勢を問う
ノベルティーや商品の制作委託先を探す際、相手企業のカーボンフットプリント削減への姿勢を確認することは、単なる環境配慮を超えた経営判断です。良い委託先は、単に「環境に優しいです」と述べるのではなく、具体的な数値データやプロセス、認証取得状況を提示できます。
例えば「シリコン印刷による製品のCO2排出量は1個あたり◎グラム」「再生紙使用時と新紙使用時の排出量の差は●グラム」といった明確な情報を用意している企業は、実際にカーボンフットプリントを測定・管理している可能性が高いです。また、LCA※と呼ばれる手法を導入している企業であれば、より信頼性が高いといえるでしょう。さらに、ISO14001などの環境マネジメント認証を取得している企業は、体系的な環境管理体制を整備していることの証拠となります。
見積もりを取る際には、基本的な価格やデザイン性に加えて「CO2排出量はどの程度か」「環境配慮型素材の選択肢は何があるか」「削減オプションは用意されているか」「過去の削減実績や事例はあるか」という質問を投げかけてみてください。こうした質問に丁寧かつ具体的に応じてくれる企業こそが、長期的なパートナーとしての価値を持つのです。複数の委託先から提案を受け、削減への取り組み姿勢を比較検討することで、自社ブランドのイメージ向上と環境への責任を同時に実現できる、理想的な委託先選びを心がけましょう。
※LCA:ライフサイクルアセスメント。製品の製造から廃棄までの全過程における環境負荷を定量的に評価する手法で、カーボンフットプリント削減の科学的根拠となります。


