二液硬化型インクの混合比率管理で品質が決まる|正確な計量と可使時間管理がノベルティー製作の成功を左右する

二液硬化型インクの混合比率管理が成功の鍵

正確な計量がもたらす品質の安定性

二液硬化型インク(※1)を使用する際、最も重要なのが主剤と硬化剤の混合比率です。多くの方が「だいたいこのくらい」という曖昧な感覚で混ぜてしまいますが、これが品質トラブルの主原因となります。指定された比率を守らないと、硬化不良やインクの粘度異常が生じ、シリコン印刷などの精密な印刷工程では致命的なダメージになります。

実際のところ、主剤と硬化剤の配合がわずか5%ズレるだけで、インクの流動性が大きく変わり、印刷後の色合いや耐久性にも影響を及ぼします。特にノベルティー製作では複数個の製品を同じロットで制作することが多いため、1個目と最後の1個で品質が異なるという事態は絶対に避けなければなりません。

ノベルティー製作を委託する場合、発注先がデジタル秤を用いて0.1g単位での計量を実施しているか確認することをお勧めします。信頼できる制作会社は、混合記録をデータとして残し、トレーサビリティ(※2)を確保しています。特にロット数が多い場合や、色の統一性が求められる案件では、この精度管理が顧客満足度に直結するのです。優良な委託先では、計量機器の定期的な校正実績も確認できるため、見積もり段階でこの点を質問してみる価値があります。

可使時間の把握と作業スケジュールの連携

混合後のインクには「可使時間」という有効期限があります。これは混合してから硬化が進行し、使用不可能になるまでの時間を指します。夏場と冬場で可使時間が異なることも多く、気温管理を含めた環境整備が欠かせません。

物販やノベルティー制作では、複数色を同時進行する場合が多いため、各色の可使時間をタイムラインで管理する必要があります。ある色の可使時間が30分なら、その時間内に印刷工程を完了させなければなりません。シリコン印刷のように細かい作業が必要な製法では、焦った作業が品質低下を招くため、逆算したスケジュール設定が重要です。

信頼できる制作委託先は、季節や気象条件による可使時間の変動を事前に把握し、作業スケジュールに組み込んでいます。梅雨時期や真冬の案件では、納期に余裕を見ているかどうかも、委託先選定の重要な判断材料となるでしょう。急ぎの案件でも品質を損なわない制作体制が整っているか、事前の相談で確認することが大切です。

混合から廃棄までのコスト意識

二液硬化型インクは混合後、使い切らなかった分は廃棄する必要があります。つまり、必要最小限の量を正確に計算して混合することが、製造原価に大きく影響するのです。

一般的に、不正確な混合比や可使時間の管理ミスにより、全体の10~20%のインクが廃棄ロスになる制作会社も存在します。その損失は結果的に顧客の見積もり価格に上乗せされることになります。発注先を選定する際は、単価だけでなく、製造ロスをいかに低減しているかを質問してみてください。

経験豊富な制作会社は、製品のサイズ・数量・複雑度から最適な混合量を算出し、廃棄ロスを最小化する工夫をしています。また、複数の色を一度に発注する場合、色の優先順位や製造順序を工夫することで、廃棄を最小限に抑えるノウハウも持っています。シリコン印刷を含む高度な技術を用いるほど、こうした細部の効率化が最終価格に反映されます。信頼できるパートナーは、技術力と経済性の両立を実現しているのです。見積もり段階で「廃棄ロスの管理方法」を具体的に説明できる委託先を選ぶことが、長期的なコスト削減にもつながるでしょう。

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※1 二液硬化型インク:主成分と硬化剤を混ぜることで化学反応を起こし、固まるインクのこと
※2 トレーサビリティ:製造過程の履歴を追跡・検証できる状態